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(大分県玖珠町 三島公園)

嘗て豊後森機関区が置かれていた「豊後森駅」から、大分道・玖珠IC方面(左手に道の駅)へ北上していきますと、
三島公園という箇所があります。

旧玖珠郡役場の跡地の一角に、この機関車が置かれていまして・・・。



昭和19年(1944)日本車輌名古屋工場で製造され、九州には昭和20年(1945)佐々機関区に初めて入ります。
その後、東小倉→直方を経て、昭和46年(1971)2月大分機関区に配属されることになるも、5ヶ月後に廃車扱いとなりました。

もともと、(今は廃線となった)宮原線の貨物輸送が目的だったようですが、すぐに貨物扱いが無くなり、
あっさり全検切れを待って廃車となったようで・・・。
その後、「童話の里」づくりを進めていた町が、当時の国鉄から譲り受けて、
三島公園に輸送し静態保存となりました。

この愛称が「クロちゃん」と名付けられているようで。

特徴は、所謂「蒲鉾形ドーム」

本来なら「蒸気溜」と「砂箱」は丸みを帯びた加工が施されているのですが、
戦時中に設計された即席加工故、このような角張った形になっています。
これまで旧国鉄OBや地域の人たちが補修などをしてきたものの
つい最近までは「野ざらし」状態で、腐食も激しく、酷い有様だったらしいです。
平成21年(2009)頃から、町が五月の日本童話祭を前に、大掛かりな補修を行って、
ついに屋根まで付けて貰ったとのこと。


将来は豊後森機関区後に移設して、展示するような計画も出ているとか。
今後とも大切な文化財として綺麗に保存して欲しいですね。


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